少女小説とボーイズラブ

このブログはいちおう「非ボーイズラブの少女小説」を扱うことにしているのですが、どうしてもボーイズラブ作品が入り込んでしまいます。いちおう「BL風味につき注意」と書くんですが、書き漏らしもあります。ごめんなさい。

それさえもたぶん退屈な日々。 - 境界線の話で、少女小説レーベルの中にあるボーイズラブとその境界線近くにある小説の話がなされてます。

普通に相棒同士の友情物語だったり主従関係の話だと思ったら、巻が進むにつれ恋愛関係にいたったりする危険があるんですよね。

表紙イラストで女の子がいたらだいたい非ボーイズラブです。男二人が絡ませていたら確実にボーイズラブ。ただ例外もあって、ビーンズ文庫の「ローゼンクロイツ」シリーズの金髪巻き毛は女じゃなくて男で、「遠征王」シリーズの黒髪直毛や「身代わり伯爵」の金髪ショートカットは男じゃなくて女。男装もの・女装もの・性別転換ものは表紙で判断するのが危険です。

以下、私感で各レーベルについて。

コバルト

少女小説の大御所。一ヶ月にに刊行する冊数は多いですが、その分ボーイズラブはザクザク混ざってます。その一方で定番的少女小説はここから出るといっていい。

基本的に作家で判断しますが、七穂美也子が一線を越えてしまったり、花衣沙久羅が非ボーイズラブを書いたりしてるので注意が必要。(そうか、一線越えちゃったんだ)

表紙イラストに女の子がいればボーイズラブではないと判断してしまってもいい文庫レーベルだと思います。

X文庫ホワイトハート

オビや背表紙が紫っぽいのがボーイズラブ系、緑っぽいのがファンタジー系という区別がありますが、緑っぽいからといって途中でボーイズラブに移行してしまうことがあるのがこのレーベルの悩ましいところ。

紫と緑の両方書いている作家がいる(榎田尤利や駒崎優など)ので、作家判断はやめたほうがいいです。非ボーイズラブでバディものもあるので、表紙だけで判断するのは難しいです。

講談社文庫無印や講談社F文庫に引っ越した作品(十二国記、EDGE、マリア ブランデンブルクの真珠、時の輝き)でボーイズラブはありませんので判断基準にしていいかと。

ビーンズ

初期ビーンズは本当にボーイズラブ近似で、「ティーンズルビーとはどう違うのかわからない」という印象でした。SFマガジンの紹介で「ボーイズ・ラブに走りがちな最近の少女小説とは一線を画し、ファンタジーやSFに力を入れている」などと書かれていて愕然とした覚えがあります。

「彩雲国物語」のヒットのせいか、ここ数年は逆ハーレムものが多くなっているように思います。逆ハーレム化してなくても新刊なら大半が男女恋愛かな。

ルルル

できたばっかりのレーベルなので傾向はつかみきれてないのですが、今のところボーイズラブはまずないといっていいかと。

B's-Log

B's-Log comicsはボーイズラブありのマンガレーベルですが、B's-Log文庫の方は「ボーイズラブを書いている作家を連れてきて男女恋愛を書かせるレーベル」です。もちろん男同士の友情ものもあります。

ウィングス

ディアプラス文庫がボーイズラブレーベルで、ウィングス文庫の方は非ボーイズラブとのすみわけができてるかと思ったのですが、どうやらそうでもないらしく……。

確実に非ボーイズラブ作品だとわかっているものでも女の子がメインにくることがほとんどないので、表紙やあらすじから判断するのは難しいです。

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