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書籍・雑誌: 2007年11月 Archive
突然『彩雲国物語』語りがしたくなった
『彩雲国物語』は、今少女小説で一番勢いがある作品と言っていいと思います。REV氏が今だけ俺俺ランキングとしてAAAクラスにゼロキノシャナハルヒ彩雲国マリみて
と書いてるように、新刊が出れば週刊ランキング一位確実(さすがにハルヒ彩雲国マリみてが重なった2007年4月はハルヒに負けた。ゼロキノシャナとは発売日が重ならない)。
MSN産経ニュースでライトノベルが高齢女性に静かなブーム 「彩雲国物語」シリーズという記事が出て、紀伊国屋書店が今年8月から10月にかけて行った『彩雲国物語 白虹は天をめざす』(9月新刊)に関する店頭調査が紹介されていました。購買者の8割が女性、19歳~29歳が4割だが、30歳~49歳も27%、50歳以上も13%という結果が出たようです。
30代あたりはコバルト全盛期からずるずると読み続けてる(私のことだ)可能性がありますけど、さすがに50代以上でそれはない。チャットの友人で母親が彩雲国物語を読むようになった人がいるんですが、NHK BS2放映中のアニメがきっかけなんだそうです。MSN産経の記事にもあるように、「チャングムの誓い」(これもNHK BS2だ)との類似性というのは大きいでしょう。韓国ドラマみたいなべったべたな王道ストーリーでもありますし。
『荒野の恋 第三部』の音沙汰がありません
27日のことになりますが、Something Orangeの海燕さんがTwitterで桜庭一樹はハードカバーばかり出していないでライトノベルに力を注ぐべきだ。彼女なら傑作なんていつでも書ける。しかし、ライトノベルはいまを逃すともう書けなくなるかもしれない。
とぼやいてました。
桜庭一樹は昨年あたりから一般文芸方面で話題になるようになり、『赤朽葉家の伝説』は日本推理作家協会賞受賞し、直木賞候補にあがるなどめっきり「そっち方面」の人になってしまいました。
一方ライトノベルでは『GOSICK』シリーズや『荒野の恋』など、まだ終えていないシリーズを抱えています。特に『荒野の恋』。「恋の三部作」と銘打って第二作までしか出てないじゃないですか。
『荒野の恋 第二部 bump of love』が出たのは2006年1月、GOSICK長編『GOSICK〈6〉ゴシック・仮面舞踏会の夜』は2006年12月、短編集『GOSICKs 3―ゴシックエス・秋の花の思い出』2007年4月ですから、半年以上ライトノベルレーベルからはご無沙汰状態。
まだ杞憂と言える状態ですけど、古いライトノベル読みとしては、つい「赤いモルダウの悲劇」を思い出してしまって嫌な考えになってしまいます。
どういうことかというと、藤本ひとみの人気シリーズ「まんが家マリナ」の『まんが家マリナ赤いモルダウの章 シャルルに捧げる夜想曲』が、3巻まで出て中断。著者はヤングアダルトはもう書かない旨のコメントが出ていると噂されています。何せ登場人物の一人が「赤いモルダウかっ!?」と叫んだところで終わってますので、読者は「赤いモルダウって何?」状態。歴史小説分野では書き続けているので、「なんてところで止めたんだ」と思うファンが多いです。
ライトノベルは一度書けなくなると勘を取り戻すのは無謀な分野なので、はやいこと『荒野の恋 第三部』を書いて欲しいものだなあ。
「リアル」と「ファンタジー」
「【A面】犬にかぶらせろ!」でケータイ小説の「リアル」とは何か?という記事で、事実をベースに書かれたドキュメンタリー=「リアル」なものにしか興味を示さない女の子
という話があるんだけれど、ライトノベルの読み手では逆にそれまで、現実を舞台にした小説を読んだことが無かった
なんて人がいるらしい。ちょうどチャットログを読んだ直後だったので思わず関連付けてしまいました。
ライトノベルだと異世界ファンタジーや、読者とは関係ない世界の危機ほとんどで、そうでなければ読者には縁のないモテモテ主人公の話。自分とは切り離されている存在だと思ってないとやってられないというわけでしょうか。
逆にケータイ小説は「実話をもとにしたフィクション」というふれこみがよく見られるように、「実際にありえる話」「もしかしたら自分にも起きるかもしれない話」として受け止められているのかな。
それにしても現代を舞台としたライトノベルで、「自分と地続きの世界が舞台」だと気づかせたのが「秋葉原」の描写
というのがすごいな。これがリアルか。
『MICHELIN GUIDE東京 2008』が大騒ぎになってるらしい
nikkansports.comにミシュラン狂騒曲、都内で売り切れ店続出という記事が載って、MICHELIN GUIDEの2008年東京版をめぐってなんだか騒ぎになってるらしい。イトーヨーカドーの雑誌コーナーに普通に2冊置いてあったんでこんな騒ぎになってるとは思いませんでした。たぶん穴場はスーパー・コンビニの雑誌コーナー。
重版はしないという噂だけど、ネット書店では重版予約を受け付けているところがありました。Amazonマーケットプレイスは例によって例のごとくプレミア価格。
内容はというと例によって例のごとく「ここが載ってない」「ここの点数は高すぎる/低すぎる」。Amazon.co.jpのカスタマーレビューの星の数が分散していて、喧々囂々っぷりが見て取れます。そのへんはどうにも判断できないのでやめときます。
それにしてもAmazon.co.jpの「この商品について語る」が動いているのを初めて見ました。
英語版『Michelin Guide Tokyo』は2008年1月15日発売予定
『ハリー・ポッターと死の秘宝』日本語訳は2008年7月23日発売
e-honのダイレクトメール「e-hon news 特別号」によると、ハリー・ポッターシリーズ第7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』日本語版の発売日が、2008年7月23日に決まりました。e-honではさっそく予約を開始しています。静山社公式サイトにも書いてあるので間違いないですね。
今回もやっぱり上下分冊です。
7月23日っていうと、たいていの学校では夏休みに入ってる時期。狙ってきたのかな?
追記:セブンアンドワイ
でも予約を受け付けてました。今日中に他のネット書店でも予約を開始するかな。
楽天ブックスでは
- 購入者全員に楽天ブックスオリジナルノベルティプレゼント
- 予約購入者抽選で合計42名に総額100万円分の商品をプレゼント
- 松岡佑子インタビュー掲載
- 応募者から抽選で1名に「楽天ブックス物流センター」でスペシャルゲスト(誰かは不明)と一緒に『ハリー・ポッターと死の秘宝』の発送準備ができる権利と、松岡佑子サイン色紙プレゼント
ってのをやってます。いろんなところで予約特典だの購入者特典だのやるんだろうなあ。
Amazonでも予約開始。
追記:bk1、
livedoor BOOKS、
JBOOKでも予約がはじまりました。
富士見ミステリー文庫の危機
角川書店の刊行情報は、URLをごにょごにょすると2ヵ月後の刊行情報が見られるのですが、昨日見たところ、富士見ミステリー文庫の情報が全く入っていませんでした。ついtwitterで角川書店文庫刊行情報2ヵ月後が更新されたんですが、富士見ミステリー文庫がみあたりませんとぼやいたところ、なんかえらく広まってしまいました。
- ナチュラルショック - 私的ファイル deltazulu 記録再開
- 富士ミスが新刊予告から消えるとき - 一本足の蛸
- 富士見ミステリー文庫遂に廃刊…ですかね? - Shamrock’s Cafe
- 富士ミスはまだ終わってないと思う - Matsu23の日記
- 嗚呼、富士ミスが逝く……のか!? | まいじゃー推進委員会!
今日見たら『ROOM NO.1301 しょーとすとーりーず・ふぉー』が一覧に入っていたので、ひとまず廃レーベルの危機は脱したんですが、それにしても1月は「ROOM NO.1301」1冊だけなのか。
他の人が書いているように、富士見ミステリー文庫自体、刊行数がここのところ毎月2冊になっていたり、人気シリーズ以外を打ち切ったりと退潮傾向。富士見ミステリー文庫でデビューした作家が富士見ファンタジア文庫で書くようになったりしてるわけで、人気シリーズをどうするかが決まればいつでも撤退できる気がします。
とはいえ、徳間デュアル文庫みたいに隔月刊になったり、「富士見ファンタジア文庫・ミステリーシリーズ」みたいなことになったりしかねないのが現状でしょうか。
実のところ、ファンタジアの方もおかしい - Matsu23の日記、な、なんだってー?!
猫写真集ブーム
「ねこ鍋」といい『ふちゃぎとエリザベス』といい、最近猫の写真集が増えてるような気がします。
『そらとぶねこ』を出したjunkuさんのブログに猫本がブームという記事がありました。どこの書店かわかりませんが、猫写真集コーナーができてます。ちなみにこのコーナーに置かれている本はわかる範囲でこんな感じ。
もちろん最近発売された猫写真集はこれだけじゃなくて、もっとたくさん。探してるときりがないのでやめました。
単純に「猫の写真集がたくさん出ています」じゃなくて、多くはブログや共有写真サイト・共有動画サイト発なのも特徴なのかな。
青い鳥文庫版『小公女』の表紙が萌え少女に
ふと「青い鳥文庫」の公式サイトを見ていたら、青い鳥文庫 名作シリーズ 新装版 この秋、刊行スタート!とありました。「ふーん、『走れメロス』と『二十四の瞳』と『坊っちゃん』と……ちょ、ちょっとまて、『小公女』の表紙が!」と驚いてしまいました。
講談社 (2007/10/30)
売り上げランキング: 97026
新装版のイラストレーターは藤田香さん。青い鳥文庫ライトノベル化の先鋭「黒魔女さんが通る!!」シリーズのイラスト担当で、ライトノベルだと「悪魔のミカタ」シリーズなどのイラストを手がけています。
訳そのものは曾野綾子さんのまま。旧版と変わってないんじゃなかろうか。
自分が年をとったと実感した
私も三十路でしていいかげんおばさんなんですが、まだまだライトノベルの十代主人公のキャッキャうふふを楽しんで読んでました。いや、過去形じゃなくて今も読んでる。夫からはいい加減にしろって言われてるんだよね。
先日、ライトノベル書評ブログ界隈で評判のいい『ドアーズ 1』を、「神坂一なんて何年ぶりだろう」と思いながら読んでみました……最後まで読めませんでした。女の子の饒舌な一人称がこれほどにまで頭の中に入らなくなっているとは思ってもみませんでした。『スレイヤーズ』は第一部で読むのをやめてしまったとはいえそれまで楽しんで読んできただけに、自分の嗜好が変わってしまったことに気づいて愕然。
ライトノベルだろうとなんだろうと、「この文章は読めない」って作品があります。内容が劇薬というか毒だからダメ、というのではなく、頭の中に内容が全然入ってこないもの。でも人気があるんだから嗜好があう人にはどんどんと情報が入ってくるんだろうなあ、などと遠い目をしてしまいます。
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