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書籍・雑誌: 2007年10月 Archive
「魔法のiらんど文庫」ファーストインプレッション
無料ホームページ作成サービス「魔法のiらんど」とメディアワークスが組んだ魔法のiらんど文庫が発売されたので第一印象など。実は読んでません。
体裁は、左開き横書きでした。「縦書きは国語の教科書ぐらいしか読んでない層」をターゲットにしてると思われるので妥当なところだと思います。10年ほど前の横書き小説は実験的な純文学作品ぐらいだったことを考えれば、隔世の感があります。
ただ、小説そのものが縦書きに耐えられないというのも理由だと思います。文章が短く頻繁な改行、演出としての空行を多用しているので、縦書きにしてしまったら「下が白いっていうレベルじゃねーぞ」状態になってしまうかと。もともとが「携帯電話の横幅が短い画面で表示するための小説」だったのだからしかたがないのですけどね。
キャラクター表紙は『あいつ等だけのお姫様!? (1)』のみ。挿絵はどれにもありません。
紙の材質、けっこういいものを使っているような。電撃文庫などに比べて、白くて硬くてつやつやしたものでした。
持ったときに「なんて薄いんだ」と思ったら、少ないのは176ページ、多くても272ページでした。300ページオーバーがあたりまえな電撃文庫に慣れてると物足りないなあ。
19世紀大英帝国を舞台としたライトノベルって何があるんだろ
少女文庫ニュースのほうに「19世紀大英帝国を舞台とした少女小説の紹介」という記事を書いてました。『ヴィクトリアン・ローズ・テーラー』や『伯爵と妖精』が結構売れてるようなので、ヴィクトリアンな話を探していたらいつの間にかリージェンシーやら20世紀インドまで入れてしまいました。中華風ファンタジーには『十二国記』『彩雲国物語』という二大巨頭がありますが、ヴィクトリアンは少し地味だなあ。
少年レーベルでヴィクトリアンなものってあったかなあ。少女文庫ニュースについ入れてしまった『カーリー』や、『エマ』のノベライズはファミ通文庫で、そういや豪屋大介『シャーロック・ホームズ 俺が掟だ』って発売延期になったままどこに行ってしまったんだろう……と思ってGoogle様にお伺いをたてたら、いくつか出てくるもんですなあ。
パラケルススの娘
1巻を買ったのに未読のまま放置していたら行方不明になりました。ごめんなさい。ヴィクトリア朝ロンドンに修行として送り込まれてきた日本人少年跡部遼太郎が男装の女魔法使いクリスティーナの従僕としてメイドのレギーネとともに心霊現象や怪異に巻き込まれていくという話。ヴィクトリア朝のオカルト面重視の話みたいです。
ユーフォリ・テクニカ 王立技術院物語
架空世界のイングランド(not イギリス、not 大英帝国)を舞台にした技術者物語。これは既読。女王の末の孫エルフェールが東洋人として初めて王立技術院に赴任してきた科学者ネルの押しかけ弟子になり、スコットランドっぽい国の王子が話にからんできて、という話。「19世紀大英帝国」のステレオタイプとは違いますが、手堅い構成で安心して読めます。
めいたん メイドVS名探偵
舞台設定は1930年代だけど、『カーリー』取り上げたらこっちも取り上げなきゃならん気になりました。未読。落日の貴族社会と失業したメイド、なんか日本からやってきたらしいメイド道の生みの親、さらにはいろいろ小ネタがきいてるらしいのでウィッシュリストに入れました。
他に何かあったかな。
追記(2007/10/20):はてなブックマーク - ○ヴィクトリア朝のライトノベル (のべるのぶろぐ 2.0)より何故かコメント残せないのでブクマで。ヴィクトリアンなライトノベルと言えば『麗しのシャーロットに捧ぐ』がありますねー
ということで。
麗しのシャーロットに捧ぐ ヴァーテックテイルズ
富士見ミステリー文庫なのにゴシックミステリーでサスペンスホラーらしい。19世紀英国のゴシックな面が大きく出ているようです。
乙一によるJOJOノベライズ、五年の歳月を経て単行本発売決定
2002年に発売の「読むジャンプ」に掲載された「ジョジョの奇妙な冒険 テュルプ博士の解剖学講義」から5年。とうとう乙一による「ジョジョの奇妙な冒険」第四部ノベライズの発売が決定しました。正直なところ、ずっと発売を諦めてました。
タイトルは『“The Book”~jojo's bizarre adventure 4th another day~』。四六判ハードカバーで、予価1575円(税込)。2007年11月26日発売です。
『ジョジョ』シリーズ第4部・杜王町を舞台に起こったもう一つの事件。
構想・執筆2000日以上、鬼才・乙一が渾身のノベライズ!!
2004年12月発売の宝島社『このミステリーがすごい! 2005年版』でのインタビューで、「破棄した原稿は二千枚以上」と答えています。それから3年近くたったわけで、それだけ推敲を重ねたものが出来上がっていることを期待しています。
追記:楽天ブックスでの予約がはじまりました。他のネット書店はまだかな?
追記(2007/10/21):セブンアンドワイ
での予約がはじまりました。
追記(2007/10/31):Amazon.co.jpにはページがあるけど予約はできませんでした。
追記(2007/11/01):Amazonで予約できるようになりました。
いつの間にか『星界の紋章』が英訳されていた
ふと思い立ってTOKYOPOPのサイトを久しぶりに見に行きました。いつの間にかSNS兼デジタルコミック配信サイトになっていました。
小説の英訳状況をチェックしていたら、『Seikai: Crest of the Stars』の文字が。
1巻は2006年9月30日発売だったのね。気がつきませんでした。表紙のガフトノーシュがカッコイイ。
「男魔法少女」って流行ってるの?
「男魔法少女」というのは、「魔法少女に変身する男の子」と言う意味。マンガだと『魔法少年マジョーリアン』や『ブロッケンブラッド』あたり。
ふと気がついたらライトノベルレーベルで3シリーズもあることが判明。
MF文庫J「けんぷファー」は、本来女性だけしか選ばれないはずの戦士「ケンプファー」に男子高校生が選ばれ、しかも変身すると強制的に女性に変わってしまうというもの。現在5巻まで出ています。
GA文庫「おと×まほ」は、母親から魔法少女になるよう強制されて、敵と戦う日々がはじまるというもの。現在2巻まで。
スニーカー文庫「桜ish」は、何の因果か魔法少女に任命されてしまった無気力少年の話。現在1巻発売中。2巻は11月発売予定です。
Amazonの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」に『リヴァースキス』や『AKUMAで少女』『世界で一番不思議なあの子』があるあたり、どうやら「性別変化もの」というジャンルの一種として「魔法少女に変身する男の子」の話があるような気がします。
『西尾維新スターターパック』のデータがAmazonにできているんだけど
気が向いたらのライトノベル週報で『西尾維新スターターパック』のページがAmazonにあることが紹介されていたんですが、他のネット書店で予約受付しているのはJBOOKぐらいなんですよね。Amazonも
この商品が注文可能になった際にEメールでお知らせします。
だし。
BOOK倶楽部TOPによると、このスターターパックの内容は、『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』『刀語 第一話 絶刀・鉋』それから、「竹描き下ろしイラスト入り特製袋」「特製プラスチック製しおり(10枚)」「スペシャルシール」。ファンアイテムなのか本気で初西尾維新の人向けなのか謎な構成。
10月11日(木)頃発売予定です。
欧米にも「歴史に学ぶビジネス」があるようだ
Amazonには歴史に学ぶビジネスというノードが存在できるほど、「信長に学ぶリーダーシップ」とかそういう歴史上の人物を使ってビジネスを説く書籍が日本には大量にあります。
チャットで話題になったときについ出来心で同様の本が洋書にないかと調べてみたら……かなりいっぱいありました。
『Alexander the Great's Art of Strategy: The Timeless Leadership Lessons of History's Greatest Empire Builder』は「アレクサンダー大王の戦略術―歴史上最も偉大な帝国建設者に学ぶ永遠のリーダーシップ」とでもいうのかな? 『Leadership Lessons of Jesus: Timeless Wisdom for Leaders in Todays World』は「イエスに学ぶリーダーシップ―今日の世界のリーダーのための時を越えた英知」あたり。
『The Swordless Samurai: Leadership Wisdom of Japan's Sixteenth-century Legend-Toyotomi Hideyoshi』というのがあって「えええ!」と思ったら、これ、どうやら『豊臣秀吉の経営塾』の翻訳っぽい。それにしても英語版、表紙に赤字ででかでかと「秀吉」はどうかと思う。
もちろん、こんなもんじゃありません。イエスとアレキサンダー大王は人気。あとモーセ。
さすがにAmazon洋書コーナーに「歴史に学ぶビジネス」専用ノードはありませんでした。
「最近ブログで話題のラノベベスト」の意外な一位と、ライトノベルの定義
雲上四季経由で最近ブログで話題のラノベベスト30(2007年9月版)。ニコニコ動画につき、アカウントなしでは視聴できません(しかも記事書いてる途中にメンテ入った)。順位だけならラノベマップ : ビデオライブラリを下にずずいと降りたところに記載されています。
ラノベマップのひとによる、記事単位での話題になった回数集計です。Amazonのリンクがはってあるか、はてなダイアリーのASIN記法・ISBN記法を使っているものを集計しています。
驚いたのは1位の作品。一瞬、驚きで身が硬直して、数秒後「ああ、確かに」と頷ける作品でした。
私は「この流れでコレはねーよ!」です。確かに人気作品ではあるのですが、1位の作品と、2位から30位までの作品がもう本当に全然関係ない。流れで予想しようとすると完全に外します。
私は「アレ以外の同一傾向の作品が全然ランキングに入ってこない」方が気になってしまいました。「ライトノベル界隈」では話題になりにくい傾向ではあるんでしょうかねえ。あるいは「アレはライトノベルではない」のか。あるいはAmazonにリンクしたりASIN/ISBN記法を使うようなコアなユーザーに支持されてないだけなのか。
『大人の科学マガジンVol.17 テルミン』買いました
Amazonで『大人の科学マガジンVol.17 テルミン (Gakken Mook)』が品切れになっていてマーケットプレイスで高額になっているのを見て「bk1で2~3日で出荷できるのうちに注文してよかった」と思っていたら。
※品切れのためお取り扱いできませんでした。
商品名 :大人の科学マガジン vol.17 ふろく テルミンmini Gakken Mook
なんてこったい。
思わず書店を駆けずり回ってしまいました。2軒売り切れで3軒目でやっと入手。Amazonカスタマーレビューによると、版元に問い合わせたら1月に再版だとか。
組み立てて演奏しようかと思ったのですが、付属のアンテナが細くて壊されそうなので躊躇しています。
付属の雑誌(逆ですってば)には、テルミンの歴史や改造方法といったことから、電子音楽全般の歴史まで豊富に紹介されています。
学習研究社 (2007/09/29)
売り上げランキング: 4




モバゲー小説大賞優秀賞作品に盗作疑惑
2ちゃんねるで「【ケータイ小説】モバゲー小説大賞で優秀賞を受賞した作品がエロゲのCROSS†CHANNELの丸パクリな件」というスレッドが立てられていて、モバゲー小説大賞優秀賞受賞作品の「メビウスの輪」がFlyingShine制作のアダルトゲーム「CROSS†CHANNEL」によく似たあらすじになっていると話題になっています。カジ速や痛いニュースにスレッド抜粋があります。
実際にパクリかどうかは、CROSS†CHANNELやったことがないのでわかりません。一種の箇条書きマジックかもしれない。パクリであったとしても、著作権法違反になるかどうかというと別。アイデアは著作権法では保護されないみたい。
小説の方は途中まで読んでみました。……感想は聞くな。ただ、転載されているテキストをPCで見たら「読めたもんじゃねー」と思いましたが、携帯電話でモバゲーにアクセスして読んでみると案外さくさく読めるもんです。著者がクリエーター登録解除してしまって、今は読めなくなりました。
‡(キャラクター名)‡
「(セリフ)」
という表記、三点リーダや空行で間をとる演出といったのは、アドベンチャーゲーム、特にノベルゲーム系の影響が強いように思います。ケータイ小説では時々見られる表記法ではあるので、ノベルゲームがケータイ小説に与えた影響なのかもしれません。
【ここからは(キャラクター名)視点で話が進みます】という注釈が2ちゃんねるでは失笑をかっていましたが、「そういう風に説明してもらってはじめて楽しめる読者」に対して親切かと。
チャットでこの件を話してたら、「クロスチャンネル ~To all people~<2800コレクション>」探してくる、と言ってた知人がいましたので、CROSS†CHANNELの販促になったのかなあ、なんて思ってしまいました。
そういや私、ケン・グリムウッドの『リプレイ』はおろか『ALL YOU NEED IS KILL』すら読んでないや。
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