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2010年10月 Archive
講談社ラノベ文庫は2011年秋創刊予定
今朝のTwitterで、講談社が「第1回講談社ラノベ文庫新人賞」を募集開始したことが話題になっていました(cf. ラノベ文庫|TOP|講談社コミックプラス)。
募集要項はともかく、応募締切は2011年4月30日。受賞作の発表は「2011年創刊予定の文庫挟み込みチラシとラノベ文庫公式ページにて発表予定」ということなので、審査期間を考えると2011年下半期にラノベ文庫が創刊することになりそうです。まんたんウェブには講談社は20日、若者向けライトノベルレーベル「講談社ラノベ文庫」を11年秋に創刊することを明らかにした。
となっています。
新人賞発表が創刊時の文庫折込チラシということは、創刊のときは既存のライトノベル作家を引き抜いて揃えるってことでしょう。
講談社というと、大昔は講談社X文庫という漫画や映画のノベライズレーベルを持っており、そこからティーンズハートやホワイトハートができていった歴史があります。それとは別に講談社ノベルスから「ライトノベル的なもの」が出たり、講談社BOXから「ライトノベル的なもの」が出たり、子会社として星海社を設立して(略)と、少年向けライトノベル文庫レーベルではないものとしてはいろいろやっていました。他にも児童文学とかヤングアダルトや若者向け文芸レーベルもいろいろあります。
今回のラノベ文庫創刊は、「ライトノベル」と銘打って、少年向けライトノベル文庫レーベルど真ん中を狙ったものなのでしょう。
公式ページのURLから見るに、X文庫や講談社ノベルス、講談社BOXなどと違い、漫画のほうの事業部に講談社ラノベ文庫編集部があるようですね。編集長も元アフタヌーンの編集者でずっと漫画編集部畑を歩いてきた人のようですし。
それにしても「講談社ラノベ文庫」ってどういうセンスだ。「函入りだからBOX」とあんまり変わらないとはいっても。「少年マガジン」とどうレベルの直接的表現だとしても。名称変更の可能性は残ってるけども。
余談。まんたんウェブの記事に
レーベルとしては、ライバルの集英社の「コバルト文庫」や小学館の「ガガガ文庫」「ルルル文庫」などに後れを取っていた。
スーパーダッシュ文庫のこと、時々でいいから思い出してあげてください。
「もしドラ」系青空表紙
「もしドラ」こと『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』のような「キャラクター立ち絵に青空背景」装丁が増えてる気がして、「もしドラ」以降に出版された、私が気づいた分を集めてみました。発行日順。
2010年10月に入って一気に4冊出たので急に増えた気がしたのですが、その前からぼちぼち出てたんですね。
2010年のノーベル賞自然科学系
今年のノーベル賞のうち、自然科学系の三賞が発表されました。
まず、ノーベル医学・生理学賞。iPS細胞がらみが取るんじゃないかとの下馬評(って、ここ数年は毎年だ)に反し、「体外受精技術の開発」の功績で、世界初の試験管ベビーを誕生させたイギリスのロバート・エドワーズ名誉教授が受賞しました。
iPS細胞だのクローン技術だのよりも前に、体外受精の功績に賞を出してない、ということからの受賞かもしれません。あるいは、誕生当時大反発を受けた試験管ベビーの技術が今や世界中に広まり、賞を出してもそれほど反発は起きない、と選考委員会が判断したのかもしれません。もちろんバチカンは予想通りの反応でした。
続いてノーベル物理学賞。炭素の一原子分の厚さのシートであるグラフェンの分離に成功したアンドレ・ガイム教授とコンスタンチン・ノボセロフ教授の二人。二人ともロシア出身で、ガイム教授はオランダ市民権、ノボセロフ教授はロシアとイギリス二重市民権を取得しています。
化学賞じゃなくて物理学賞なの? と思ったら、グラフェンは物理学の研究で非常に有用な材料なんだそうです。医学・生理学賞も化学賞も1970年代の成果なのに、グラフェン分離は今世紀に入ってから。ノボセロフ教授はまだ36歳だよ、若っ。カーボンナノチューブの研究でノーベル賞を取れるのはかなり先になりそうです。
ガイム教授は2000年に「カエルと力士を浮揚させるための磁石の使用」に対して、イグ・ノーベル物理学賞を受賞しています。
そしてノーベル化学賞は、「パラジウム触媒を用いたクロスカップリング有機合成」でリチャード・ヘック名誉教授、根岸英一特別教授、鈴木章名誉教授の三人が受賞しました。私のTwitterタイムラインは「カップリング」に反応する人が多すぎです。ホモカップリングじゃなくてクロスカップリングだからね。
スラッシュドット・ジャパンの書き込みを見てると、カップリング反応はいろいろあって、その中でも誰を受賞させるか、というあたりにいろいろ思うところがあるみたい。ヘック名誉教授の先行研究として溝呂木勉氏が報告していたが若くして亡くなられていたとか、残念ながら鈴木名誉教授の共同研究者である宮浦憲夫特任教授が選に漏れてしまったとか、「××カップリング」の××先生は? みたいなのが。賞を授けるのは難しいものです。
児童書の理論社が民事再生法適用申請
帝国データバンクが、児童図書の中堅出版社理論社が民事再生法の適用申請をしたと報じました。
近年は、少子化の影響などによる市場の縮小傾向から販売が落ち込み、2008年4月期は年売上高約15億7600万円を計上していたが、年商規模に匹敵する借入金が重荷となっていた。
負債は2010年4月期で約22億円。
理論社は森絵都『カラフル』が映画化したり、『この世でいちばん大事な「カネ」の話』がTVドラマ化したりと、悪い話は聞いてなかったのですが、全体的に低迷してたんですか。しかし、売上高以上の負債額。なんでこんなことに。
自己破産申請でも解散でもない「民事再生法適用申請」なので、スポンサーと再建計画が決まればまたおもしろい本をだしてくれると思います。
小前亮さんの「三国志」を読み続けているだけに、一日も早い再建を願います。
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