『アンゲルゼ』以外に書くべきものが思い浮かばないなどと年末には書いていましたが、アンケート「お気に入りライトノベル(2008年下半期)」だの2008年下半期ライトノベルサイト杯の投票準備のために読んだ本を洗い出すはめに。
少女向けベスト10
少年向けベスト10
以下思い入れ語り。
もう2008年ベストライトノベルは「アンゲルゼ」で決定な気分。終わったシリーズは多いけど、ここまで感動しただけでなく読了1ヶ月たって未だにうだうだとその後の彼らについて考えてしまう小説はなかなかありません。
「嘘つきは姫君のはじまり」は下半期新シリーズで筆頭の面白さ。平安中期に存在するもので密室トリックなんてやってくれます。九条家の皆様の腹黒さもすばらしい。さすが摂関家。
「聖鐘の乙女」は1巻の面白さはすばらしい。2巻が「王子様のターン」なのに、王子様が主人公とは彼岸の人だとわかってしまってちょっと残念。陰謀や「学院が女子禁制な理由」がどうかかわってくるかが気になります。
「彩雲国物語」は今更言及するのもどうかと思います。結末が見えてきた気がするので綺麗にまとまって欲しいです。
「アネットと秘密の指輪」はヴィクトリアン執事ラヴな話なんですが、弁護士も見逃せないキャラです。お人好し過ぎるヒロインと、彼女の尻ぬぐいをする羽目になる執事と弁護士、という感じで話が進むんでしょうが、先が見えないシリーズ。
「ソフィアの宝石」は陰謀の所在が二つありそうなのと、ヒロインの恋心の自覚ができたところで止まっているのが非常に悔しいです。
『ムシアオの森、カササギの剣』は、著者初少女向け小説。ちゃんと少女向けになってました。流血ありますけど。
『青嵐の花嫁 栄冠翔破』は本来「花嫁シリーズ」という連作の一つなんですが、あえてこの巻だけ。シリーズ再開してから「花嫁じゃねーよ!」とツッコミつつ読むようになってしまいましたが、この巻など作中で結婚すらしてない始末。でもシリーズ中一番面白いのはこれかと。
「黒耀姫君」は全3巻できっちり完結しました。2巻で皇帝の悲恋と苦渋の決断に心痛め、最終巻で「シオン自重しろ!」と罵ったのもいい思い出です。
「アルワンドの月の姫」はアラビアンというより中世ペルシャ風ラブコメ。
「SH@PPLE」は男女入れ代わりをここまでちゃんと描いたかと感動できるほど丁寧にやってます。本命に誤解され他からはモテモテ、というラブコメの定番展開もちゃんとやってます。どうなることやら。
「七姫物語」ももう5巻、って1年に1冊も出ないゆっくり刊行。それでも話は激動に。全7巻になるのが妥当かもしれない。
「レンタルマギカ」はアニメ化した割には話題にされ方が地味な気が。オルトのツンデレぶりにきゅんきゅんきてたら、過去編猫屋敷のツンデレはもっと上だったという。どうしたらあんなに丸くなれるんだ?
「バカとテストと召喚獣」は今年になってから手を出しました。1巻はちょっと肩に力が入ってる感じがあるんですが、2巻以降はぶっとばしてます。5巻に至っては見開きごとにネタが仕込まれてるような。でも最萌は作者だと思うの。
「ベン・トー」は現代異能バトルの書式で半額弁当の奪い合い、というどうしようもないネタをひたすらまじめに書いてます。セガマニアや筋肉刑事といった力の抜きどころもあります(無理です)。
「火の国、風の国物語」はファンタジア二大チート主人公の一人アレスがまじで一騎当千やりやがる作品。ただの傲慢王女様だと思ったクラウディアが起こす行動に驚いたり、サブキャラクターのレオンが受ける不幸っぷりが楽しみだったり。
「鋼殻のレギオス」はファンタジア二大チート主人公の一人レイフォンが朴念仁のくせに女の子が群がってくる話(違)。世界の秘密がらみな話よりもラブコメパートの方がおもしろいのが困ったところ。
「ウェスタディアの双星」は軽ーく読めるスペオペ戦記。ローゼの「好きになった人を押し倒す勢い、じゃなくて実際に押し倒した」な猪突猛進っぷりが大好き。3巻は番外編な雰囲気ですが、今年2月発売予定の4巻は本筋っぽい。
『とある飛空士への追憶』は皇太子の婚約者と彼女を本国に連れて行く任務を持った飛空士に焦点を当て、他をできるだけ削った「ローマの休日」的作品。2月発売予定の『とある飛空士への恋歌』がどんなものになるのか期待と不安が入り交ざってます。
「タザリア王国物語」はリネア様の嗜虐っぷりが中高生向けとは思えないほどすごすぎ。嗜虐だけなら彼女の夫となったアリッキーノ皇子の快楽殺人癖よりはまし程度ですが、これは程度問題だなあ。タザリア奪還に動き出したジクリットと、リネアの手先となったナターシはどうなっていくんだろう。
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