表紙カバーのキラキラぶりが無駄に目立つの幻狼ファンタジアノベルス創刊ラインナップに入っていた『帝国の双美姫 1 』を読みました。ムアール帝国黎明期の、人が魔を切り開いていった時代の物語です。双美姫よりも魔道士ルークと彼が護衛するゼラフィン皇子のほうが主役っぽい。
今は亡き大陸書房から出ていた『女戦士エフェラ&ジリオラ』のころから伝説の主として名前が出ていた「オカレスク大帝」や「双美姫」の戦いがとうとう拝めるようになったかと思うとワクワクテカテカものです。そうそう、『女戦士エフェラ&ジリオラ』は幻狼ファンタジアノベルスでの復刊が決まっています。巻割りは大陸書房版ではなく講談社X文庫ホワイトハート版に準ずるような気がします。大幅加筆らしい。大陸書房→ホワイトハートでも加筆があったというのに。
なんだか懐かしくなってしまったので、今まで出版されたハラーマ大陸ものをまとめてみます。
女戦士エフェラ&ジリオラ(大陸ノベルス全6巻、講談社X文庫ホワイトハート全8巻)
最初のハラーマ大陸ものです。ムアール帝国は既に落日の時を迎え、皇帝唯一の後継者ジリオラと魔力を強く持ちながら魔道士としては落ちこぼれのエフェラが、傭兵の女戦士として大陸中を駆け巡るうち、様々な事件や陰謀に巻き込まれていく話。
青い髪のシリーン(講談社ノベルス全3巻、講談社X文庫ホワイトハート全2巻)
エフェラの息子シリーンが主人公の物語。ムアール皇帝であることを拒絶したジリオラと彼女の娘ディオラ、アリエラと共に結界の中で暮らしていたシリーンが家出し、誘拐だの陰謀だのに巻き込まれてしまいます。
暁の娘アリエラ(講談社X文庫ホワイトハート全2巻)
ジリオラの末娘アリエラが主人公の物語。ムアール皇帝の後継者として誘拐されそうになった姉ディオラの代わりに妹アリエラが誘拐されてしまいました。助けに来たシリーンに向かってアリエラは自分の力で世界を動かしてみたい、と。
水晶の娘セリセラ(講談社X文庫ホワイトハート全3巻)
エフェラの娘セリセラの物語。セリセラはその巨大すぎる魔力のため非常に遅い成長で、体よりも精神の方がさらに幼い少女。その無垢で巨大な魔力がハラーマ大陸の政局を大きく揺るがしていきます。
真ハラーマ戦記(講談社X文庫ホワイトハート全3巻)
ムアール帝国の支配が大陸にあまねく行き渡っていた時代の物語。帝国辺境の領主の娘ニーヴァがエックブルト大公家ゆかりの双子を救ったことをきっかけに、帝国の根幹に関わる陰謀に巻き込まれていきます。「戦記」というタイトルだけど、戦争はありません。
こうやって並べてみましたけど、実は『暁の娘アリエラ』、『水晶の娘セリセラ』は未読です。『青い髪のシリーン』は内容を見事に忘れてる。絶版なのですが、探し出して読み直すかなあ。いや、幻狼ファンタジアノベルスでの復刊を祈った方がいいかもしれない。
『青い髪のシリーン』、『暁の娘アリエラ』、『水晶の娘セリセラ』は『女戦士エフェラ&ジリオラ』の直接の続編なので、エフェラ&ジリオラから順番に読んでいく必要がありますが、『真ハマーラ戦記』と『帝国の双美姫』は全く別の時代ですので単独で読んでかまいません。他のを読んでると「ああ、××のご先祖様か」とか「○○は皆勤賞か?」なんてニマニマできますけど。いや、まじで皆勤賞疑惑が。
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