YOMIURI ONLINEに文庫「ジャケ買い」時代という記事が載りました。去年の集英社文庫版『人間失格』のヒットに味をしめてか、『伊豆の踊子』に荒木飛呂彦、『こころ』『地獄変』に小畑健、『汚れつちまつた悲しみに...―中原中也詩集』に浅田弘幸を装画に起用しました。
角川文庫も対抗して、『舞姫,うたかたの記』『山椒大夫・高瀬舟・阿部一族』がCLAMP装画に変更、また『走れメロス』『人間失格,桜桃』を松山ケンイチの写真に変更してます。
実は夏のフェアあわせだけでなく、古典に分類されるような近代文学が若者向けというかライトノベル的な表紙になってるのはいくつかありました。
第弐齋藤さんで知ったのですが、『赤毛のアン』『アンの青春』『アンの愛情』が吉野朔実、『蜘蛛の糸・地獄変』『羅生門,鼻,芋粥』が天野喜孝の装画にいつの間にか変わってました。
新潮文庫の単色表紙、あれはあれで並べてるとひどく目立つんですよね。私個人としては、「ちょ、内容と全然違うよ!」という表紙でなければどんどん「売れる表紙」にしていくのがいいと思います。ライトノベル以上に表紙にだまされる人が続出しそうですけど。
ちょっと興味が出てるのが、角川文庫から『蟹工船・党生活者』が復刊するとのこと。ちなみに、今売れてるのは新潮文庫版です。角川書店はどう差別化をつけるか、と思うと、一番目立つのは装画に名のある漫画家・イラストレーターを起用することだと思います。
以下、Amazonに表紙が掲載されているのを貼り付けときます。
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