「ラインハルトさま……宇宙を手にお入れください」は呪いの言葉だよなあ。あれのおかげでラインハルトは帝政打倒どころか同盟征服までしなくてはならなくなってしまった。これは私の持論じゃなくて、知人の銅大さんのものなんですけどね。ただ、あそこで呪いをかけなかったら、ラインハルトは確実にダメになってしまっただろう。どこかの山荘に引きこもってしまうとか。
というわけで、道原かつみによる漫画版『銀河英雄伝説 (11)』が出てから7年。まさかのキルヒアイス死後の続編『銀河英雄伝説 英雄たちの肖像 (1)』が発売されました。ラインハルトが内乱を制して銀河帝国の実権を握った直後からです。「1巻」と書いてあるけどこれだけ読んだら話がさっぱりわからないかと。
で、いきなり原作4巻『銀河英雄伝説 4 策謀篇』の皇帝誘拐エピソードです。まあ原作3巻『銀河英雄伝説 3 雌伏篇』は本筋から外れたエピソードだからなあ……あれ? もしかして既に査問会ネタを漫画版でやってたっけ? やってなかったっけ? うわー、しまった、見事に忘れ去ってるな。原作の大筋は覚えているのに、漫画版でどのネタをどう調理したかを忘れてるのはどうしたもんだか。漫画本自体どこにしまいこんだか忘れてしまってるし(原作デュアル文庫版はすぐに出せる)。
印象としては、それまでの漫画版よりもストーリーがサクサク進んでいます。トリューニヒトによる「皇帝亡命」の公表と、それに対するラインハルトの事実上の宣戦布告、ユリアンのフェザーン行き人事まで一気にやっちゃいました。ルパート・ケッセルリンクが原作と同様に暗躍しているわけですが、今後、女性に変更されているフェザーン自治領主との血縁関係は描かれるんでしょうか。
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