CAXさんのブックマークでソフトバンククリエイティブから『鉄塔 武蔵野線』が復刊することに気がつきました。
第6回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した異色の作品で、単行本、新潮文庫版、そして映画化と話題になりましたが、DVDはともかく小説の方は絶版状態になっていました。
それにしてもソフトバンククリエイティブの商品紹介ページにある「編集担当より」というのが熱すぎます。当社販売局Yという営業マンが小生のデスクを訪れ、 拳銃を片手に「やろうぜ」と本書の復刊を持ちかけてきました
というあたりはネタなんでしょうが、その後の新潮社、読売広告社との交渉、著者探し、そして著者との交渉あたりは小説のあらすじを見ているよう。
そして今回の復刊の目玉である「鉄塔の写真500枚収録」。
会って数十秒で、「この著者の本作に対する熱意は尋常じゃない」――そう感じることになりました。
なんと「鉄塔の写真を500枚以上掲載させて欲しい」というではありませんか。
しかも、すべてご自身で撮影なさった写真です。新潮社刊の『鉄塔 武蔵野線』にも、小説としては異例の枚数の写真が掲載されていますが、
それでも足りない、完全ではない。
完全版にするには、どうしても500枚以上載せなければならない。そう言うのです。
編集担当としては迷いましたが、銀林さんの思いの丈をすべてつぎ込むことで、
元本との差別化にもなるだとうと、その場で方向性は固まりました。
このこだわりは並大抵のものじゃないですね。
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