Sankei WEBに掲載された「雨ニモマケズ」のパロディ「雨ニモアテズ」がはてなブックマーク方面で話題になってます。
雨ニモアテズ 風ニモアテズ
雪ニモ 夏ノ暑サニモアテズ
ブヨブヨノ体ニ タクサン着コミ
意欲モナク 体力モナク
イツモブツブツ 不満ヲイッテイル
毎日塾ニ追ワレ テレビニ吸イツイテ 遊バズ
朝カラ アクビヲシ
集会ガアレバ 貧血ヲオコシ
アラユルコトヲ 自分ノタメダケ考エテカエリミズ
作業ハグズグズ 注意散漫スグニアキ ソシテスグ忘レ
リッパナ家ノ 自分ノ部屋ニトジコモッテイテ
東ニ病人アレバ 医者ガ悪イトイイ
西ニ疲レタ母アレバ 養老院ニ行ケトイイ
南ニ死ニソウナ人アレバ 寿命ダトイイ
北ニケンカヤ訴訟(裁判)ガアレバ ナガメテカカワラズ
日照リノトキハ 冷房ヲツケ
ミンナニ 勉強勉強トイワレ
叱ラレモセズ コワイモノモシラズ
コンナ現代ッ子ニ ダレガシタ
「雨ニモアテズ」でGoogle検索すると、いろんな紹介ページがすでにあるのが判明。
このパロディは、平成10年の小児科学会で盛岡市の小児科医三浦義孝氏が披露し、そこから全国に伝播したものらしい。最初のパロディがいつごろかはよくわかりません
紫波地区地域安全推進連絡協議会の講演録にさらなる改変コピペがありました。探せばもっとあるんだろうなあ。
雨にも当てず/風にも当てず/夏の暑さにも当てず/弱い体に超ミニスカートやルーズソックスをまとい/茶髪にピアス、Yシャツの裾を外にだらりとなびかせ/キーの束をぶら下げたズボンを腰からはずれるように履き/意欲も気力もなく、ぺっぺっと唾を吐き散らしながら/いつもぶつぶつ不満を言っている。
1日に何本ものジュースやコーラーを飲み/ご飯も食べずにインスタントもので済まし/毎日目標を持つこともなく/携帯電話に夢中になって頓狂な声をあげ/朝から地べたにベタリと座り込み/集会があればじっと立っていることができずにすぐ倒れ/あらゆることを自分の為だけに考え顧みず/与えた作業はぐずぐず/注意散漫直ぐに飽き/そして一切の責任を持たず/ とかく問題の多い都市化の中の最も豪華な部屋にいて/東に病人がいれば医者が悪いと言い/西に疲れた母あれば養老院に行けと言い/南に死にそうな人あれば寿命だと言い/ 北に喧嘩や訴訟があれば遠くから眺めてかかわらず/ひでりの時は冷房を掛けて昼寝をし/寒さの夏はヒーターを掛けてゲームをし/仕事を頼めば「勉強」を隠れ蓑にテレビを見続け/ 手伝いもせず/叱られもせず/怖いものは全く知らず/ そういう現代っ子に誰がした
ちょっと冗長すぎます。聞いた話だとこの手のさらなる改変は、学校関係者、教育関係者、防犯運動関係者といったあたりがやっちゃうらしい。二次・三次改変は「いまどきの若者」に対する攻撃性が前面に出てしまって、オリジナルの「雨ニモマケズ」からどんどん離れていく傾向があるみたい。
「雨ニモアテズ」が新聞に登場するのもコレが初めてではなくて、平成12年の産経新聞や、平成12年12月12日の中日新聞のコラム「中日春秋」、平成18年7月の日本経済新聞夕刊にも掲載されたことがあるんだとか。衆議院文教委員会で松浪健四郎議員が取り上げたこともあります。今回話題になったのはYahoo!ニュースで取り上げたからなんでしょうね。
それにしても、作者が小学校長というのは今回の産経新聞愛媛版コラムにしかないけど、それのソースはどこなんだろう。
- Newer: DSで小説を読む
- Older: Googleブック検索に日本の有名小説の翻訳が登録されている