ekken: 集英社文庫版「人間失格」の表紙に驚くで、あの中高生が読んだ後に主人公に共感しすぎて絶望して自殺しかねない(ただし実行するやつはいない)とまでいわれる太宰治『人間失格』のカバーが、DEATH NOTEを描いた小畑健による描き下ろしイラストに変更していたとありました。
Amazon.co.jpは旧版表紙ですが、セブンアンドワイ には新しい表紙が入ってました。
小畑絵でガクラン少年だと、「夜神月?」と思っちゃいます。
中学高校のクラスに、必ず一人や二人いる、世間を知ったような顔をしたメガネ君が「今のオレは本当のオレじゃない。誰もオレをわかってくれない」とかなんとかぶつぶつ呟きながら、「ハタチになる前に死んでしまいたい」などと妙な死への願望を抱きつつ、実は絶対死なないようなヤツが、その題名に惹かれて思わず手にとって、寝る前に読み始めちゃう本だよ?
で、何故だか知らないけど葉蔵(主人公の名)に共感を覚えたりして、「ここにオレがいる!」とかなんとかワケのわからないことを言いながら、こんな人間にはなりたくないと何とか自分を変えようと頑張れれば良いけど、そうはならなかったらその先悲惨な人生を歩んだりするような本だよ!
そんな本の表紙を自社お抱えの人気漫画家に描かせちゃダメだ!
いや、はしかは若いうちにかかっておいたほうがいいです。とはいえ、「新世界の神になる!」と言っちゃいかねないのが問題かも。
書店用ポップに「生」への苦悩が生んだ太宰文学の最高峰! この絶望を読まずして未来への希望は語れない
などと書いてありましたが、やー、これ読んじゃって未来への希望が語れる人はどのくらい残るんだろうか。
とりあえず治療用に『“文学少女”と死にたがりの道化』を置いておきますね。
エンターブレイン (2006/04/28)
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