男性向けライトノベルの歴史小説ってあんまりないねと書いたら、JV44さんからお返事が。
『偽書信長伝』の背景についてはくどくなるので割愛してました。気になった方はJV44さんの記事参照ということで。
いや、そんなことはなく、単純に需要がないだけだと思います。
新書サイズの歴史小説や架空戦記は作家が食べていけないくらいに売れてません。
90年代の架空戦記バブルの頃には専門レーベルに押されて手を出せず、バブルがはじけた後は手を出す必要もなくってな感じで。特にライトノベルのメインターゲットである中高生にとってはあまり興味のない分野といえるかもしれません。少年マンガ(特に週刊誌)をみてもそういう作品はほとんどなく、青年誌に多少見られるというところなので。
あと、C☆NOVELS以外には分かる担当・編集がいないっていうのも大きいかもしれません。
あちゃー、売れてないんですか。一般レーベルの時代物なんかはヒットチャートに出てくるものがあるのでそれなりに客がいるものかと思ったのですが、世の中甘くないですね。
そもそもあんな記事を書いたのは「コバルトやホワイトハートにはシリーズものとなる程度に売れているものがあるのに、どうして少年向けにはないのか」という疑問なんですよね。もしかしたらコバルトやホワイトハートには「分かる担当・編集がいる」のかも。あるいは、少女向けでは「歴史ものとして読まれていない」「毛色の違ったロマンス小説として読まれている」可能性はあるかも。
少年向けライトノベルレーベルの歴史ものは、いままでうっかり忘れてましたが、電撃文庫の『大唐風雲記』は盛唐を中心としたタイムトラベル歴史ものですね。三巻打ち切りっぽいのが悲しい。富士見ミステリー文庫の『楓の剣!』はいわゆる時代小説で、やっぱり三巻目以降出てない。近代だと『GOSICK』『カーリー』『バッカーノ!』『大正野球娘。』他結構あるのかな。
こんな状況なんで今後も出ないでしょう、と言いたいところですが、エロゲ方面で「戦国ランス」や「恋姫無双」が受けたりしたんで、もしかしたら挑戦する編集が現れるかも…。
そういや「少女義経伝」のノベライズが出てました(未読)。ノベライズの評判は聞こえてこないしAmazonのカスタマーレビューにいたっては星2つなんで不安ですけど。
あー、誰か「謙信女性説」で萌える上杉謙信書いてくれないかなあ(どうやらこれが一番言いたいことらしい)。
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