2006年に読んだ本は、漫画や料理・手芸本を含めて279冊でした。以前は1日に3冊読んでた時期もあったことを考えれば、かなり読書量が減ってしまいました。
今年読んだ本(それ以前に読んだ本も含む)のうち、これはと思った10冊をセレクトしました。どれが一番とかは決めてません。
ふた開けてみると、単行本3冊、新書7冊(うち中公新書3冊、文春新書2冊、光文社新書2冊)になってしまいました。
伝奇小説としての『ダ・ヴィンチ・コード』ってのはおもしろいんですけど、あれに出てくるいろんな話をマジに取ってしまう人にはこの本を。感情的でも宗教がらみでも重箱の隅つつきでもなく、好感持てる指摘でした。
中央公論新社
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ネタの勝利、ですかしら。結婚産業の地グレトナ・グリーンだとか、ロマンス小説にあこがれ、恋に恋してしまって無意味な駆け落ち婚やっちゃう話とか、トリビアがいっぱいの本です。
光文社
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「データマイニングとはなんぞや」レベルの入門書です。データマイニングの結果が「雨が降ったら傘が売れる」程度の自明のものだとデータマイニングした意味がないし、「風が吹けば桶屋が儲かる」でも、「なぜ風が吹けば桶屋が儲かるのか」がわからなければやはり意味がない、という話など、データマイニングで何でもできるという誤解を解く方向。
中央公論新社
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ラテン語は単に古典文学や歴史資料のための言語ではなくて、今日でも造語の源泉としてラテン語彙を使うということから、死語としていまだに重要であることを解説しています。これの漢文版が『漢文の素養』になります。
大修館書店
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巷でよく使われる「文法上間違っている日本語」「意味がおかしい慣用句」などについて、ただ「間違ってる」「近頃の若者は」などと言わないところがすばらしい。どうしてそのような間違いや誤解が起きるのかまで踏み込んでます。続編の『続弾!問題な日本語』もオススメ。
文藝春秋
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座談会本ってのははずれ多いですがこれは当たり。雑誌文藝春秋の採録+座談会参加者による個別著述になってます。レベルが高い高い。わりと歴史マニアの気配がある私も始めて聞いた話や説がいろいろ載ってます。
将軍の正室選びから見る江戸時代。大奥というと、将軍に寵愛された側室や将軍の生母ばかりがクローズアップされがちだけど、「正室選び」という半ば政治的なものから見えるものというのも重要なんだとはじめて知りました。いや、政治的だからこそ重要なのね。江戸城に入ったはいいがまともに結婚生活をおくらなかった三代将軍の正室のイメージが強すぎるのか。
「マリみて」イメージの本質、ってとこでしょうか。明治・大正の文豪の作品に出てくるキリスト教系女子校出身者(のイメージがある人)がどのように描かれているかといった話や、現代の小説に出てくるキリスト教系女子校まで、興味深いものがありました。
東洋経済新報社
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タイトルのわりにヤバくないです。治安がよくなったのは警察力の強化でもなく割れ窓理論でもなく妊娠中絶の合法化、ってあたりは、確かにアメリカではヤバイのかも。
光文社
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「年功序列はとっくの昔に崩壊してるんだ」という指摘が目新しい。なんというか、感情として「まさしくそのとおり」と言いたくなってしまう内容です。(当事者でも統計あたったわけでもないのでその感覚が正しいかどうかはわかりません)
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